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■幾つかの出来事

■東急目黒線。旧目蒲線の3両電車に乗ると、緊張と共に、ちょっと照れくさくなってしまうような懐かしさがこみ上げてきた。蒲田の隣、矢口渡は、12年前、大学に合格して上京し、最初に住むことになった街だった。駒場にあるキャンパスに通うのには不便なロケーションだが、親戚がそこにいるという理由で親が決めてしまった場所だ。

■下丸子で降りず、田園調布で東横線に、そして渋谷で井の頭線に乗り換えてしまえば、12年前に戻れるかもしれない。そんなことを考えていた。懐かしい街並が、電車の窓を後ろへと流れていく。

■12年と半年。ずっと続けていた長髪をバッサリと切ってしまった。唯一とも言える自分のトレードマークが、なくなってしまった。それくらいしか自分自身のトレードマークを見つけられない自分が、これから新しいことにチャレンジしようとしている自分自身を、「なにも持っていないくせに」と責め立てる。

■ちょっとだけ、わかった気がする。外見上のトレードマークなんて、どうでもいい。いや、どうでもよくはないけれど、あろうがなかろうがかまわない。なにも持っていない自分だけれど、髪を切った自分に、そして新しいチャレンジをしようとしている自分に、温かいメッセージをくれる人たちがたくさんいる。それこそが自分のトレードマークだ。それだけで、自分は生きていける。

■お昼過ぎ、自宅に帰ってくるとヘナヘナと布団に倒れ、しばらく休んだ。まだ笑っている膝がガクガクと震えを全身に伝えてくる。ウトウトから覚めると、母からの留守電が入っていた。「お父さんが…」と言ったところで切れてしまっているメッセージがあまりにリアルで、実家へと電話した。出たのは祖父だった。祖父の話を聞き終え、電話を切ると、数瞬の茫然の後、叫びたくなるような怒りが首をもたげた。なんで、なんでいつもそういう大事な話を子供に言わないんだ。

■父も、母も、入院していると言うことだった。母は心臓が強くなかった。御殿場の病院に入院していて、手術もしたようだが、次の土曜には退院できるそうだ。父は腎臓が悪く、昨日から透析を受けていると言う。このまま、もう病院から出られないかもしれない。自分の大学受験の時も、父は入院を隠していた。下宿先で受験勉強する自分に、余計な心配をかけたくなかったのだろう。そういう父だ。

■もう病院から出られないかもしれないのに、心配に余計も何もあるか。おれはあんたの、あんたたちの子供だ。心配するのは当たり前じゃないか。心配くらいさせてくれ。

■親がこんな状態の時に、自分は新しい挑戦などをしようとしている。ちょっと、どうしたらいいのかわからなくなってきた。親は「心配するな」と言うだろう。けれど、子供として、それは正解なのだろうか? 唯一無二の正解をつかみ取れるほど、自分の腕は長くなかった。
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何と言っていいのか・・・

わからない・・・それが正直なところかな?

髪をばっさり切って新しい事に挑戦しようとするぴ。さん。あこまで伸ばした髪を切るにはかなりの勇気がいっただろうな・・・と思っていたら文面にその事がひしひしと表れてました。
後姿、やっぱ、女性だったんだ♪と思うほど。
でも短くなったぴ。さん、りりしい男性でしたね。

ご両親の事、ご両親の気持ちも良くわかります。
心配をかけたくない その一心だと。
でも知っておきたいぴ。さんの気持ちも良くわかる。
新しい事を始めることをそれで諦めないで欲しいとも
思います。ご両親もきっとそう思われるのではないでしょうか?
なんか偉そうな事を言ってごめんなさい。
ご両親の事もぴ。さんの事も応援したいです。

>chocolat*さん
心配してくださってありがとうございます。
新しいことへの挑戦は、それまで静かに心の中にあったことが、
ふとしたきっかけでその具体に触れることができて、
よーしっ!って勢いをつけてチャレンジしてみたんです。
周到に練って起こした行動という訳ではなかったのですが、
それでもココロの奥に嘘はないつもりで、だからこそ
12年以上も伸ばし続けてきた髪を切る決心が
できたんだと思います。

そんな中で、記事のような親の状態。
親が苦しんでいるのに、自分はチャレンジとかしてる場合か?
そんな風に思っちゃうと、落ち着かなくなってしまいます。
きょう深夜、これからちょっと仮眠をとって、
実家に帰ってこようと思います。
とにかく、両親の顔を見てきます。
応援、ありがとうございます。

言葉がみつからないんだけど…

多分、意思疎通がうまくできていないだけで、ご両親とぴ。さんは、お互いがお互いを、とても大切にしているんだと思う。

親の心配するのが親孝行。
ぴ。さんの言いたいことは、私が両親に対して言いたいことでもあり、気持ちは痛いほどよくわかります。

でも、ご両親の立場なら、息子(=大切な人)の新たな挑戦を自分の病気で無にしてしまった、となったら、後悔しないかな?

冷たいようだけど、ご両親のご病気と新しい挑戦は別物。
せっかくチャレンジしようと動き出し、ここまで来たこと、今、諦めないで欲しいな。

ツライと思うけど、ご両親の健康とぴ。さんの新しい挑戦を両立できる方法、考えてみよう。

こういうことは欲張っていいんだよ。

どこの親もそうですよ。うちも 以前 何かあったときは何も言ってくれませんでした。心配かける事により仕事に差し障るのではないかという親心から。。私にしたら そんな親心はいらないのですが 彼らの気持ちは十分すぎるくらい有難かったです。。最近では 私が電話した時 何でも話してくれますが。。ほとんど父は耳が遠いので母と話しています。。。父の愚痴ですがね。。
ぴ。さんは髪の毛を切って良い感じになったと思います。髪の毛を切ったからといって ぴ。さんは何も変わらない。。思い出いっぱいだったかもしれないけど思い出にすがることも無意味。。私は これからの ぴ。さんの人生に 髪の毛を切るという些細な事かもしれないけど 良いスタートが切れたと思います。
いつもブログから元気をくれる ぴ。さん
これからもブログを通じて 私たちに元気をください。
ぴ。さんは無意識のうちに元気をくれてるんですよ!

>poisonさん
きょう両親に会ってみて、うん、
欲張ってみようって思ったよ。
母は、病気のこととは関係なく、新しいチャレンジの
ことは嬉しそうに聞いてくれたんだ。
ありがとう。

>すみれさん
そう、ようやくという感じでスタートが切れたんです。
両親の件でちょっと「うっ…」ってなっちゃってましたが、
会って話して、よしやるぞ!って思えました。
両親の喜びのためにも、自分自身のためにも。
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ぴ。

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